ピアノに起きる故障と修理の時間、気になる費用について。(前半)

ピアノ豆知識
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こんにちは。

ようこそ、いらっしゃいませ。

前回までは、ピアノの調律のことについて、お伝えしてきました。

今回は、ピアノに起きる故障と修理時間、気になる修理費用について、前半と後半、二つに分けてアドバイスさせていただきます。

ピアノの故障とは

精密機械や、車にも起きることですが、ちいさな故障と、買い替えを検討すべき故障がありますよね。ピアノにも同じことがいえます。ピアノはかなりな精密機器だと思います。

精密機器は日頃のメンテナンスが大切ですよね。

では、修理のお話に入る前に、ちいさな故障と、大修理か買い替え検討が必要になる故障について、お伝えしたいと思います。

ちいさな故障

日頃、定期的なメンテナンスをされているピアノであれば、点検のたびに小さな修正を行います。

特に、修理代など頂くほどでもなく微調整で良い状態に整えるそれが定期調律という年に1、2回行われるメンテナンスでの大切な意味を持つ作業です

この積み重ねが、次の世代にピアノが譲られるときに状態の良さを左右するのです。

大修理 または買い替え検討が必要な故障

年齢も20年、30年となり、使用しなくなって十数年間の放置となると、あちこちに起きるゆがみも大きくなります。音の狂いも激しくなりますが、湿度の変化により木が割れたり、チューニングピンがゆるみ保持力が低下していますと、音を正しい状態で保つことが出来なくなり、音を合わせることが不可能になります。

使わないのであれば、処分でよろしいかと思いますが、ピアノを使うのであれば、お買い替えか、大修理、オーバーホールという作業が必要になります。

オーバーホールの内容は、また別の機会にお伝えしたいと思います。

 

次に、定期調律を行う中で、また、ちょっと空けてしまったピアノに起きている故障について、お伝えします。

ピアノに発生する故障

私がよく行う修理を、頻度の高い順に並べてみました。

  • 雑音
  • 鍵盤、ハンマーのスティック
  • スプリングコード切れ
  • 弱音フェルトの交換
  • 断線、張弦
  • 鍵盤ブッシングクロスの張替え

では、順番に見ていきましょう。

雑音

原因

ピアノは、ハンマーが弦を打って、その弦が振動して音が出ます。

その音エネルギーが、近くの物体に共鳴することで起きるのが雑音と呼ばれる異音です。共鳴しやすいものには、ピアノの内部パーツで起きることはもちろんですが、ピアノの上や周辺にあるフォトフレームカーテンレールや照明の傘スイッチカバーやコンセントカバーで発生していたこともあります。

また、ピアノの内部に入ってしまった鉛筆や紙、ピアノの下や後ろに落ちたペンやおもちゃなどが原因となっている場合も少なくありません。

時間

雑音を止める処置は、異物を取り除き、掃除を行うことですぐに止まります。時間も調律と同時進行で行いますが、修理のみでしたら10分から1時間程度かと思われます。

費用

費用は、出張費+2000円~10000円くらいかと思いますが。状況によって異なります。

気が付かないうちに、落ちてしまっている異物ですが、なるべく置かないように気を付けてください。また、どうしてもピアノの上に飾りたいものがあるときは調律師さんに聞いてください。良いアドバイスをもらえると思います。

それでも雑音が発生してしまったら!

小さなお子様は気になって練習に集中出来なくなってしまうことも多いので、急ぎ調律師へご連絡ください。

鍵盤、ハンマーのスティック

スティックとは、アクションの動きが鈍く、ピアノの発音がうまくできない時の症状です。

ハンマーですと、打鍵後もとの位置へ戻らず、次の打鍵で音が出ません。鍵盤ですと、打鍵後沈んだまま上がって来きません。

原因

アクションのあちこちに起きますが、パーツの運動部分の木やフェルトが膨張し潤滑に動かないことが原因です。また、異物が挟まって動きを悪くしていることも多くみられます。

時間

動きの悪いパーツを分解し、関節部分を掃除したり、潤滑材を塗布することで修理します。

鍵盤の動きが悪い場合は、鍵盤を外し、バランスホール、フロントホールの調整を行い、修理します。

およそ、1時間ほどから、状況によっては、お預かりしての修理となる場合もあります。

費用

2000円くらいから、お預かりとなると2~3万以上になるかと思われます。

スプリングコード切れ

原因

アップライトピアノにしかないスプリングコードと呼ばれる細い紐のパーツがあります。これが、年数が経ったことで繊維が酸化してもろくなり、切れます。

修理交換を行えば、全く問題なく使用を続けていただけます。88個全てを交換しますのでアクションの反応が良くなり、とても弾きやすくなります。

また、修理しないまま使用しつづけますと、バネが折れ曲がり、折れてしまうこともあります。

別途、修理費用が加算されることにもつながります。

時間

作業のしやすさで、作業時間が変わりますが、2時間半~4時間かかります。

私は、お客様の家で長時間お邪魔して作業することが申し訳ないので、遠方や車でうかがえない場所を除いて、アクションをお預かりして作業しています。

費用

3時間以上かかる作業ですので、30000円~40000円くらいかと思います。出張料が別途かかる場合もありますので、作業前にご確認ください。

まとめ

今回は、ピアノに起きる故障と修理時間、気になる修理費用について。(前半)という内容で「雑音」「鍵盤、ハンマーのスティック」「スプリングコード切れ」の3つの修理について書かせていただきました。

いかがでしたでしょうか?お役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

 

 

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