ピアノに起きる故障と修理の時間、気になる費用について。(後半)

ピアノ豆知識
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こんにちは。

ようこそ、いらっしゃいませ。

前回は、ピアノに起きる故障と修理時間、気になる修理費用についての前半として、次の項目の中から3つの修理についてお伝えしました。今回は後半3つの修理をアドバイスさせていただきます。

  • 雑音
  • 鍵盤、ハンマーのスティック
  • スプリングコード切れ
  • 弱音フェルトの交換
  • 断線、張弦
  • 鍵盤ブッシングクロスの張替え

ピアノに発生する故障

弱音フェルトの交換

原因

アップライトピアノの3本あるペダルの真ん中を踏むと、音が弱く小さくなります。

これは、ペダルを操作することでハンマーと弦の間にフェルトが挟まり、打弦の力が弱まる機能です。このペダルを頻繁に使用していると、ハンマーがいつも同じところを打つので、フェルトが薄くなります。すると、次第に大きな音が出てしまうようになります。

これを、様子を見ながら調律師は位置をずらして調節していきますが、限界が来た時に交換をお勧めすることになります。

弱音ペダルを使用されているピアノは、夜8時以降に使用されていることが多いので、消音機能を後付け出来る機種であれば、取付けをお勧めすることもあります

夜の8時以降のピアノの音はご近所トラブルの原因にもなりかねません。苦情が来る前にお考えいただくことをお勧め致します。

時間

調律と同時であれば、フェルトは同時に交換出来ますので特にお時間はいただきません。

別途作業をしたら、30分程度かと思います。また、修理取り付け後、接着剤が乾くまで、数時間はご使用になれません。

費用

出張料+5000円程度です。

断線と張弦

原因

弦のサビ、劣化によるもの。使用頻度が高い部分に起きる金属疲労によるものがあります。

金属疲労による断線は、練習中に切れます。時々、気が付いたら切れていたということもあるようです。

切れたところはよく拝見しますが、私自身は弾きながら切れたことがないので、切れる感覚がわからず申し訳ないところです。

これは、新しい弦を張りなおせば修理完了ですが、弦が伸びて音が下がるため、約一か月後に音をなおしてあげる引き上げという作業が必要になります。

また、金属疲労による断線は、1本切れると、次々とその周辺、よく使う音の部分が切れていきます。ショックを受けられる方もいらっしゃいますが、

断線は頑張って練習されている証です。

お祝いすべき事だと思いますよ。

時間

一本切れていて、張るだけの作業で15分くらいから。準備片付け入れて30分~1時間いただければ助かります。伺ってから見つかる付随する故障もありますので、もう少しお時間をいただくこともございます。

低音部の巻弦は取り寄せになりますので、一週間ほどお時間をいただきます。

費用

巻弦はパーツ代+作業料(+出張料)なので、8000円以上。

普通の弦でしたら、1本5000円くらいから。張弦のみのご依頼は、出張料が加算される場合があります。

鍵盤ブッシングクロスの張替え

鍵盤ブッシングクロスとは、ピアノの鍵盤の手前と中央部分に空いた穴に貼ってあるフェルトのことです。

原因

使用頻度により摩耗してすり減り、鍵盤が横にガタつきを起こすとき。

繊維を食べる虫がフェルトについてしまい、食い荒らされたとき。

この2つが、ブッシングクロスを張り替えをご提案する原因となります。

時間

部分的に貼りなおすか、全鍵すべてを修理するのかは、状況により判断することになりますが、鍵盤の感触を揃えるためにも、全鍵を一度に変える修理をお勧めしたいと思います。

作業は、長時間かかるため、鍵盤部分をお預かりしての作業とすることが多いです。

2日~3日いただく作業になります。鍵盤修理後、元におさめて1~2時間ほどかけて調整を行います。

費用

状況により変わりますが、30000円~100000円ほどになります。

虫による修理の場合は、鍵盤の高さ、深さを調節する部分のクッションフェルトも痛んでいるので、合わせて鍵盤周りの調整が必要になります。

ピアノ修理のいろいろ

良く行う作業を思い出しながら、多い順に6つを選んでお伝えしましたが、他にもいろいろ。

鍵盤の表面材の割れや欠け。譜面台の破損。

夏の夕立で、開いていた窓から吹き込んだ雨でピアノが濡れてしまった!とか。

アップライトピアノの下前パネルが中に蹴られてめり込んでいたり。

鍵盤が下がりません!と聞いて急いで行ったら、鍵盤の下に10円玉が縦にはまっていたり。

ピアノの後ろに、お部屋で自由に過ごしている鳥さんが巣を作っていたり。

自然豊かな地域では、鼠が入り込んで住処にしていたり。火事で燻製になってしまったピアノにも会いました。

大変なことになっていて、どうしたらいいんだ!?という状態になっているピアノも、手を掛けてあげると、ふつうにきれいな音を響かせてくれるようになります。

事故はやむをえませんが、持ち主である家族がちょっと心を向けてあげるだけで、ピアノは姿も音も輝くことを忘れないであげてくださいね。

あなたのお部屋のピアノは、今どうしていますか?

まとめ

今回は、ピアノに起きる故障と修理の時間、気になる費用について。(後半)という内容で書かせていただきました。

いかがでしたでしょうか?

ご参考にしていただき、お役にたてれば幸いです。

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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